ロアマスターズ・アーカイブ:影のゆりかご
新しいダンジョンの1つ、『影のゆりかご』に何が起きるのかお教えします。
シルケンリングの指揮官から直接情報を入手しました。
シルケンリングの指揮官、ドラノス・ヴェラドールの日記
ついに見つけた。影のゆりかごを見つけたんだ。
それは実にうまく隠されていた。
見た目には何の価値もなく、コケとイトスギの根に覆われ、ひっくり返った石細工であった。
帝国はそれを隠そうとひどく苦心していたようだが、アサシンの目はそう簡単には誤魔化せない。
建物自体は目立たないものだ。退屈なコロヴィアのスタイルで建てられた、ただの石の砦だ。
だが、表面を引っかきさえすればこの場所の真実が明らかになる。
静かな恐怖が、とばりのようにゆりかごを覆う。
メファーラの召使たちが暗い隅のあらゆるところに潜み、見えない場所からいつもただ見ている。見ているのである。
私は全くくつろぐことができなかった。
メファーラの存在は下に向かうほどにただただ強くなる。砦の暗い石壁は巨大な洞窟へと続く。
その洞窟では影たちが狂ったスキャンプのように踊り、大きなクモの巣がたいまつの灯のもとできらきらと輝いている。
メファーラの召使であるスパイダーキスが普通の人間には理解できない言葉で互いに闇の秘密を囁き合いながらこの部屋の中をさまよっている。
だが、これは次に起こることに比べたらまだ大したことではない。
洞窟を抜けると、現実の壁がほころび始める。
どういうわけか、メファーラの闇の領域、スパイラル・スケインがこの場所の所有者となっていた。
その真っ黒な蔦は旅人や獲物を誘い込むように縦横無尽に伸び広がっている。
まるで冷たい、キチンのような物質で取り囲み、彼らを捕獲するかのように…。
これにより帝国はその砦を破壊した。彼らはこの中核を見つけ、世界から隠そうとしてきた。
彼らの多くは先見の明のない愚か者だ。どうすればこの荘厳な暗闇を無視することができるのだろうか?
この暗い廊下を1週間以上歩き続けると、その重み、つまり恐怖を感じてくる。
まるでこの闇の美しさが今にも崩れ落ちてしまうかのようなのだ。誰かが意志の力だけでその繋がりを保っている。
私は夢で彼女の声を聞いている。私を深く、深くゆりかごへと急き立て、栄光、情熱、そして恐怖を約束する声。
彼女の名前はヴェリドレス、レースの女公である。
いつか私は彼女の召使となるだろう。そして私たちは共にこの世界を征服するのだ。全てのものがメファーラを恐れる。全てのものがメファーラを愛する。全てのものがメファーラを崇拝する。
私たちの残酷な任務はここ、"影のゆりかご"から始まる。
最新のロアマスターズ・アーカイブをお楽しみいただけたのであれば幸いです。
次の月曜日には『影のゆりかご』を是非ご自身で探索してみてください。