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Developer Deep Dive:タムリエルのボスのデザインについて(Part 2)

今回のDeep Diveシリーズでは、ESOの開発チームがタムリエルのダンジョンと試練のボスをどのようにデザインしたかについて掘り下げていますが、Part 2ではボスのメカニクスと難易度に焦点を当てています。リードエンカウンターデザイナーのMike FinniganとシニアコンテンツデザイナーのShane Slamaを再び招き、ESOコミュニティに彼らの知識を共有しながら、ボスのデザイン工程について詳しく伺いました。

 

ボスのアビリティとメカニクスをデザインする際に、開発チームはどこからインスピレーションを得ましたか?

 

Shane Slama:通常は、いくつか異なる角度からアプローチします。デザイナーはまず、そのボスについてどんな経歴を持っているのか、どのようなタイプのモンスターなのかを把握しなければなりません。こういった要素がボスのデザインを進める上での良い基盤となります。

 

また、これまでに作成したデザインの一覧を細かく調べ、同じタイプのモンスターが以前はどのように表現されていのかを確認します。ある程度の一貫性は残しつつ独自の要素を取り入れたいと考えていますが、そのモンスターのタイプが持つアイデンティティと全くかけ離れたものにするつもりはありません。

 

最後に環境が整い次第、その中でボスがどのように動き回ってスペースを活用するのかを決定する必要があり、これらはメカニクスにも影響します。

 

新しいボスを作成するにあたり、デザイナーが直面する課題とは何でしょうか?

 

Shane Slama:ストーリーテリングによる全体的なアプローチを試みるのではなく、メカニクスそのものに焦点を当てすぎることは魅力的かもしれません。しかしこれは、一風変わったクールなアビリティをデザインすることもできますが、個々のメカニクスにこだわりすぎると全体の雰囲気と合わなくなってしまう可能性があります。

 

戦闘を最後まで展開するための最良の方法は、既に用意されたストーリーから派生して作成することだと思います。そしてもし、ボスが次にどんな行動をとるべきか考えが行き詰まった場合は、その戦闘の背景やストーリーテリング、キャラクターについて一歩下がって見つめ直す必要があります。

 

Mike Finnigan:私たちはこの作業の再確認と反復を何度も行います。一人がこのメカニクスを形にして皆でそれをプレイし、「このメカニクスは機能するけど、他の戦闘方法も試してみよう」と試行錯誤します。この作業はいくつもの段階に分けられた作業であり、戦闘は多岐にわたるため、「一つの素晴らしい大規模なメカニクスに対して何ができるか。」と追及していくのです。

 


 

ボスはストーリーを伝え、展開していくのにも必要不可欠な存在です。

 

DPS、タンク、ヒーラーといった中枢となる役割を念頭に新しいボスをデザインしますか?

 

Mike Finnigan:はい!これらの役割を念頭に置いてデザインやフィードバックを行います。まず、ロケーションテストを行う際に、ヒーラー、DPSやタンクのプレイヤーたちを集めて、各役割からのフィードバックを受け取ります。ヒーラーには「この戦闘は困難に感じましたか?グループ内で自身が役に立っていると感じましたか?」という質問をし、タンカーには「脅威を感じましたか?」などの質問をします。ボスのデザイン及びテストを行うにあたって、私たちはプレイヤーが役割に基づいて適切な難易度に直面しているかを確実なものにするため、この作業の中ですべての役割を注意深く監視しています。

 

Shane Slama:この作業が上手くいけば、プレイヤーと自分の役割を誰かが必要としてくれるという意識をつなぎ合わせることができます。「私はヒーラーとして味方の生存を助け、味方は私を攻撃から守ってくれる。そしてダメージディーラーが敵を倒してくれる。」、というように戦闘を通して、一緒に協力している感覚を得ることができます。大したことではありませんが、これらを適切に行い、困難に対して各役割が担うべき要素を理解すれば、戦いに団結力が生まれます。

 

多数の難易度を含めたボスをどのようにデザインしていますか?

 

Shane Slama:当然のことながら、体力ダメージなどの数値はボスのデザインにおいて最も重要です。最近、ゲームには3段階の難易度が導入されているので、バランス調整はこれらの数値が大部分を占めます。また、私たちはアテンション・エコノミーにも注意を払っています。プレイヤーの皆さまにいくつのタスクを同時進行させているのか?新しい課題や新たなアビリティを最高難易度に導入できるように、どこで微調整すればよいのか?といったことも考えています。

 

しかし、ボスとの戦闘における最もユニークな機能をすべてのプレイヤーが体験できるようにすることも忘れてはなりません。そのため、これらのメカニクスを特定し、すべての難易度でこれらのアビリティが活きるように調整しています。ノーマルモードの難易度におけるプレイでプレイヤーが多くのメカニクスを体験するほど、後に大きな進化を感じることができます。ノーマルモードでのボス戦がどのように機能するか確認した後、より高難易度に進むことができます。プレイヤーはボスの能力をノーマルモードで既に経験しているので、難易度が上がっても焦ることなくプレイできるでしょう。

 


 

難易度ハードモードでより素晴らしい挑戦をお楽しみください

 

難易度ハードモードで熟練プレイヤーに楽しんでもらうには、ただ数値だけを調整してもつまらないと私たちは考えています。もちろん、ボスの攻撃力が上がり、体力も増えるというのは事実ですが、プレイヤーがこれらのボスを倒せるかという挑戦に立ち向かうことができるように、ユニークな機能を1つか2つ追加したいと思います。

 

私たちデザイナーが楽しいと感じる瞬間は、試練と他の戦闘の新しい融合をさせることができた時です。すべての難易度における基盤を考え、既存のアビリティを補完する新しいアビリティを統合して、最後に少し微調整を加えます。

 

ダンジョンや試練の初期のボスが最終ボスよりシンプルなのは意図的なものでしょうか?

 

Shane Slama:ある程度は簡素化されていますが、理想としては、最初のボスがそこまで複雑ではなく、その次のボスで複雑さのレベルが少し上がり、そして3番目のボスまたは最終ボスがとても複雑で様々なことが起きるように段階的な構図の作成を目指しています。

 

Mike Finnigan:そして、ダンジョンや試練の予算にもこれが含まれます。そのため、基本的に最終ボスは追加された複雑さの分、より多くのアートリソースが割り当てられます。

 

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本日は以上となります!次回の最終ボスに関するDeep Diveでは、強さのバランスとメカニクスの調整、QAの重要な役割、そしてボスがPTSまたはライブサーバーに登場する際に行われる反復作業などについてご紹介する予定のため、ぜひこちらもお見逃しなく!このシリーズの第一部を見逃してしまった場合は、こちらでご確認ください。そして、ESOの開発者がどのようにボスのデザインに取り組んでいるかという舞台裏を楽しんでいただけた場合は、Twitterでお知らせください!

 


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