今回の「キャラクターをチェック」では、謎めいた虫の王の後継者に関する不穏な疑惑を追求します。
〈女王の瞳〉からの報告
アイレン女王陛下、
忠実なる〈女王の瞳〉ラズム・ダーが、ここに虫の教団の復活をご報告いたします。これに対し、当然ながら以下の疑問が湧いてくることでしょう。「マニマルコは次元融合で死亡している。誰が復活した黒き虫の教団を率いているのか?」
こういった事柄については戦士ギルドと魔術師ギルドの知人たちのほうが詳しいため、ラズはタムリエル各地のギルドホールを訪れ、この好ましからぬ事態を調査しました。ギルドマスター代理を務めるアザー王子とガブリエル・ベネレの協力により、ラズはわずかながらも奪い取った虫の教団の通信と、捕虜になった教団員を尋問する機会を得られました。困難な上に不愉快な任務ですが、情報収集には不可欠な工程です。
上記の調査から、虫の教団の新たな指導者が浮かび上がってきました。我々の新たな敵は、ワームブラッドと名乗る強力な死霊術師(当然でしょう?)です。
ラズが尋問した教団員によると、ワームブラッドは背の高いやせこけたハイエルフで、不自然なほど青白く、「不浄な力に燃える」(彼らの言葉です。ラズのではありません)黒い瞳を持っているそうです。また彼らはワームブラッドについて、冷酷、論理的、無表情で、ささやくような声でしか話したがらないと述べています。もしかしたら、ワームブラッドはかなり長く生きているリッチなのかもしれません。というのは、かつて多くの虫の巣が不死の状態で生きることを選択した死霊術師たちに率いられていたためです。ですが、ラズには確かめることができません。報告によれば、ワームブラッドは現在、教団内における圧倒的な権威の象徴である、マニマルコの虫の杖を所持しているとのことです。
ラズが耳にした話によれば、ワームブラッドは長く虫の教団の次期指導者とされていたそうです。マニマルコは敵だけでなく、他の虫の巣からも隠して虫の巣を作ったと言われています。虫の教団やマニマルコ自身に、例えばサンクレ・トールでの敗北のような何らかの惨事が降りかかった場合に、この隠された巣が姿を現し、教団を再構築する役割を担っていたそうです。事実かどうかはさておき、マニマルコのような才気あふれる悪漢なら思いつきそうな、先を見越した狡猾な計画です。いかにも正しそうに聞こえませんか?
最後にもう1つ、お伝えしておくべき噂があります。教団員の中には、ワームブラッドをただのハイエルフではないと信じている者がおります。彼はマニマルコの近親者なのかもしれません! おそらくいとこか甥で、闇の中まで年長者を追っていく選択をしたのでしょう。上記を踏まえると、ワームブラッドが本名を捨てたのは、禁じられた術に手を染めた彼と縁を切った家族に対する、反抗の表れと考えられます。それ以来、彼はずっと自らをマニマルコの野望のための器と位置づけ、虫の王の計画と信条に、その暗く奇妙な目的へ頑なに従ってきた、とのことです。本当かどうかはわかりませんが。
陛下がまだ半信半疑だったとしても、致し方のないことです。正直に申し上げると、この者も尋問した虫の教団の信者たちが実際にワームブラッドと会ったのかどうか、確信が持てていません。個別に見れば、こうした兆候や噂は大した根拠にならないように思えます。ですがまとめて見れば、深刻な全体像が浮かび上がるとラズは考えます。虫の教団は、マニマルコが選んだ後継者、ワームブラッドの手によって今も生きながらえているのです。ドミニオンのみならず、世界全体を守るため、今すぐ断固たる行動をとる必要があります!
陛下の信頼厚き忠実なしもべであるこのラズは、新たに結成されたスティルク連盟に参加し、この進行しつつある事態をさらに調査すべきだと考えます。
敬具
ラズム・ダー
〈女王の瞳〉
反対意見:もう少し様子を見る必要があります。ラズム・ダーの報告は根拠のない噂話の域を出ていません。彼自身、聞き取りをした相手が実際にこの「ワームブラッド」に会ったかどうか確信が持てないと認めています。ここは既知の敵、パクトとカバナントに目を向けるのが最善かと思われます。亡霊や影の追跡に労力をつぎ込むのは、さらなる情報、できれば物的証拠を集めてからにすべきです。もちろん、何か変化があればすぐにお知らせいたします。
女王の衛兵隊、エンダリオン隊長
どうやらワームブラッドは正体を突き止めるのが困難な人物のようです! ですが彼は、あるいは現在彼が率いている虫の教団は、見くびらないほうがよさそうです。死霊術師の支配者に立ち向かう覚悟はできていますか?お知らせください!