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ロアマスターの保管庫ー書記

今回のロアマスターの保管庫では、ランプ騎士団の騎士、信奉者ナーリアをお招きし、魔法の性質と「書記」という技能の秘密を解説してもらいました。

ロアマスターのメモ:今回のグウィリム大学質疑応答シリーズの最新記事は、珍しくネタバレの警告がついている。信奉者ナーリアの回答の一部は、「書記」クエストラインを最後までプレイしてない者にとって、リリースされた新チャプター『ゴールドロード』で体験するはずの内容のネタバレが含まれているかもしれない。この先を読むかどうかはご自身で判断してほしい。以上。

みなさん、こんにちは! 私はナーリア。ランプ騎士団の騎士、信奉者です。こういうことをするのは初めてなんです! 今、私はエルデンルート魔術師ギルドホールの大広間に座っています。素敵な小さな庭があって、真ん中には美しい儀式用のスペースを備えたあの部屋です。表向きには両親へ会いにきたことになっていますが、できる限り早く、みなさんにお答えしたかったんです。

なかなか大変だったんですよ! スコラリウムでは新たな(刺激的かつ恐ろしい)役割を任されていますが、いつもの私は普通の騎士なんです。ギルドを守ることを誓い、扉を蹴破り、〈アウトサイド・イン〉から持ち込んだ樽入りのワインをちびちびやりながら、みなさんの質問に答えます。もちろん、すべてを同時にこなすわけではないですが。

とにかく! 始めましょうか。

まずは啓発者と「書記」に関するハイレベルなメモから始めようと思います。これに関連する質問が白熱していますからね。まったく、研究用の蔵書庫よりも、敵の頭を叩き割るダンジョン探検のほうが安全に思えることもあります。これがBenefactor、C.E.Nex、Dabbles-in-Wizardry、Nhyla、Tribune Aquila、その他数名の「書記」からの質問への回答になっていれば幸いです。

魔法の起源

ギルドに所属する信奉者の騎士として、私は高位の魔術師や妖術師の護衛や旅への同伴を命じられることがよくあります。率直に言って、この方々は延々と論文を読んでは手紙を書くという、みじめな仕事をしています。『不在の魔術師オスカー・P・フィリバティ4世著・魔法の真実と現実の起源』などという論文が何度送られてきているのか知ったら、あなただって目から生気は失せ、うんざりすることでしょう。

なぜこの話題を持ち出すかと言うと、私が知る限り、ウルフシルドが魔法だのエセリウスだの、その他の秘められた真実を掴みかけているなどと思ったことは一度たりともなかったからです。彼女は極めて独自の観点から世界を見て、なぜ自身の目にそう映ったのかを理解したがっていた賢者であり、それ以上でもそれ以下でもなかったのです。彼女が最終的に作り上げたもの、私が魔術師ギルドが世界に伝えてくれるように願っているものは、他のどの魔法ともまったく異なるスタイルの魔法です。これが魔法の本質を探ることでなくて何でしょうか。

啓発者の性質

啓発者と会い、言葉を交わしたことのある者なら誰もが断言しますが、彼らはとても奇妙な存在です。私が最近話した古遺物収集家協会のある学者は、彼らを表現するために古いブレトンの言葉を使いましたが、私にはそれがこの上なく合っていると思えました。「異質」という言葉です。「デイドラ」という言葉とほぼ同じく、「我々と異なる」という意味です。でも、より直接的には「よそ者」という意味です。

なぜこの話題に触れるのかと言うと、啓発者とは純粋かつ単純に、私たちとは違うからです。彼らの目標や意図はすべて独特のものであり、一部にはかわいらしく見える者もいますが、関わるうちに彼らの世界の見方は、我々定命の者とは根本的に違うことを何度も思い知らされてきました。

その異質さの一部は、恐らく彼らの素性に起因しているのではないでしょうか。スコラリウムの扉が開かれてから、ギルドのとても賢い人たちと言葉を交わす機会があったのですが、啓発者たちと同じ様に、啓発者の正体については意見が一致する人がいないようでした。両親を訪ねる前に、私は個人的に最も妥当で魅惑的か、興味深いと思った説を走り書きしたメモを残しました。以下はそれを順不同に書き記したものです。

  • デイドラの仮の姿 。この説はとても眉唾だと思っていますが、検討の余地はありそうです。デイドラ は何から何まで奇妙で、啓発者に似ていなくもありません。友好的でないにしても、定命の者と協力することにやぶさかではないデイドラもいるとか。私には信じられませんが。今までたくさんのデイドラと戦ってきたので、私は彼らに対する勘が働くんです。気配と言ってもいいでしょう。不安をかきたてられるような感じがします。しかし、啓発者からはその気配を一切感じません。それから、ほとんどのデイドラ にはわずかな臭いがあります。必ずしも不快なものではありませんが、確かにあるんです。一方、啓発者には長く直接接した経験から言えますが、無臭です。ネッチが臭いを放とうと決めた時は別ですが。
  • エセリウムのコンストラクト。ちょっと待ってください、このフレーズを正しく言いたいので。「啓発者はエセリウムのコンストラクトにして、もっとも純粋なマジカに潜在意識の幻影エイドロンを焼き付けて生成したものである。これにより、存在しないものを創り出し、そこに精神の美を反映する形と声を与えた」ややこしい表現ですね! でも、これは召喚師ヴィニエレがノルドのトーテムの思想に抱いた疑問に近いものがあると思えませんか? 啓発者とは、定命の者の期待に形を与えたものだという考えはどうでしょう?
  • 新しい生命の形。これは特に興味をそそられる説で、古遺物収集家協会のある研究者が提案したものです。彼らの基本的な考えは、生物、生命がほとんどどこにでも発生するということです。オブリビオンの領域の最も過酷な場所でさえ、10歩も歩かないうちにそこで繁栄する虫やネズミに出くわすでしょう。では、もし啓発者が魔法でできていたらどうでしょう? 何らかの事情で生命とエセリウムのエネルギーが融合した、その結果が啓発者だったとしたら?
  • エドラの子。さて、ギルドの同僚の中には鼻息の荒い無神論者もいます。私はそこまで確信を持てません。世界はとても不思議なところです。そのことにあなたは気づいているでしょうか。だから世界が目的をもって作られたという考えを「巷に流布する珍説」とする気はありません。いずれにせよ、啓発者がエドラ復活の先触れであるとか、神々の代理人であるという考えは... わかりません。あまり神っぽくは見えませんが。彼らをニルンに遣わしたのがエドラだったなら、厄介者になってはいけないとドラゴンをしつけなかったのは確かです。
  • 崇拝された祖先。絶対に正しいという確信は持てないけれど、この説はとても説得力があるように思えました。定命の肉体を離れた祖先が、身内と話すために帰ってくる際は別の姿になるという話がタムリエルのあちこちに掃いて捨てるほどあります。動物や恐ろしい幻影、さらには植物となって帰ってきたおじいさんの話だって聞いたことはあります! 確かにたとえ彼らが覚えていなくても、啓発者がその昔、別の人々だったという可能性はあると思います。ただ、彼らに同意を求めないようにしてください。この説を聞かされた啓発者は全員、この考えを嫌っていました。

ウルフシルド

スコラリウムでの滞在が長くなり、「書記」に対する理解が深まり、啓発者と語らうほど、ウルフシルドへの敬慕は深まるばかりです。彼女はただの個人ですが、その個人が歴史に与える影響について、いろいろと考えさせてくれました。タムリエルを形作ったのは歴史の勢い、戦争、神々などと研究者が論じているのをよく耳にします。しかし私は、単に人々であったのではないかという思いが強くなっています。ウルフシルドは何かをしようと足を踏み出し、世界に足跡を残しました。ギルドが彼女の遺産を(ようやく)世に知らしめようと決意してくれたことを思うと、日々うれしくなります。

「書記」の未来

たくさんの方々から、正直なところ私が回答を知らない質問を受けました! スコラリウムはまだ発見されたばかりです。扉の封印を解き、空気を入れ替えたばかりなのです。達人たちは奥の広間をくまなく探し回っては、あらゆる書物にあたっています。目にされたかもしれませんが、日の出からとっぷりと日が暮れた後まで、「書記」の祭壇には祭壇を調査し、使っている人が絶えません。私たちの研究者の中には、はるか彼方から祭壇にフォーカスを固定することへ見事に成功した人もいます。この羽ペンを羊皮紙に走らせている瞬間は、まだスコラリウムの外で「書記」ができてはいませんが、いつできるようになってもおかしくありません。

グリモアやスクリプトですが、祭壇でカスタマイズできる新しい呪文で名を成そうとした魔術師たちが失敗を重ねてきました。すでに使われているスクリプトの新しい用法を提案しようとして失敗した者もいます。楽しみを台無しにしたくはないんですが、みなさんも近いうち、この研究の成果について書かれたものを目にするでしょう!

そう思うと微笑が浮かんできます。ほぼ無名の存在から一躍有名になったウルフシルドの遺産は、第二紀でもなお健在なのですから。

ナーリア卿

サナメアが魔術師ギルドより約1000年古いだけだと魔術師ギルドが見なし、その建造物は古代アルドマーのもののようです。それなのに、サナメアを第一紀、第三千年紀のものと推定しているのはなぜですか?

ご回答いただければ幸いです

Faenlidor Snow-Searcher

「スコラリウムの発見」という物語の中で果した役割によって、サナメアはギルド内で名が知られるようになりました。それは大きな変化でした。以前はせいぜい寒々とした、かび臭く、サンホールドの問題のせいで職員にとって居心地の悪い場所として知られていた程度でしたから。サナメアという場所は、明らかに第一紀よりも古いものです。いつ建設されたのかはわかりませんが、ウルフシルドの時代のはるか昔です。

恐らく、あなたがたまたま耳にしたのは、ウルフシルドがこの場所を利用した時期のことでしょう。それは、(あなたの質問でほのめかされていることですが)魔術師ギルドより1000年早い時期です。これまでに発見されたメモによると、「書記」そのものはほぼ完全に個人研究であったものの、キャリアの初期において、彼女は確かに他の魔術師と協力していたようです。その中にサンホールド出身の、ハイエルフの魔術師がいました。彼女がサマーセット諸島を訪れた際に、施設は研究室として貸し与えられました。

そこは私が巡回中に偶然発見した場所です。発見できたことをマグナスに感謝します!

親愛なる信奉者ナーリア

アークマギスター・ヴァヌス・ガレリオンは「書記」のことをご存知ですか?

お答えいただけますと幸いです

レイヴンウォッチ家の歴史家、Corvancano

嫌というほど知っていますよ。サナメアへの不運なパトロールの前、私はアークマギスターと一度だけ、母の退屈なパーティーにおいて通りがかりに言葉を交わしたことがあったように思います。今では頻繁に話をするようになったので、怖がることはなく、会話がほぼ日常の一部となっています。ほとんど。それでも、まだあの方から名前で呼ばれるのには慣れてませんけど。それはともかく、アークマギスターは私たちがスコラリウムにいる間中、ずっと助言を続けてくれましたし、「書記」とスコラリウムが象徴する可能性の話になるとたびたび興奮を露にしています。壮大な構想を語り始めると、止まらなくなってしまう姿をお見せしたいものです。啓発者による講演会だとか、放浪の魔術師による荒野の「書記」指導だとか、すべてのギルドホールに祭壇を設置しようだとか! 本当にとめどがないんです。

そのいずれが実現するのか見当もつきません。でも、数多の会議をやり過ごすことができた場合、アークマギスターは私たちの活動を大いに支援してくれています。魔術にとても明るい方から助言をいただけるのは、信じられないほどの幸運だと思っています。

ごきげんよう、信奉者ナーリア。

今までに見つかったグリモアの中で、お気に入りのものはありますか?

お答えいただけますと幸いです

Lunetta Gleamblossom

難しい質問ですね!

認めたくないほどの長い時間、この質問に悩んでしまいましたが、何とか回答しましょう。ちょっとズルをすることにします。私のお気に入りは以下の2つです。2番目に好きなのはスマッシュですね。古い墓にいるスケルトンを大きな武器で、全滅させようとして設計された呪文で吹き飛ばすのは実に爽快です。時々、私はウルフシルドと仲良くなれていたんじゃないかって気がします。

一番のお気に入りは盾投げです。あの魔法に工夫を凝らし、霊体の盾を飛ばすことほど痛快なことはありません。埃っぽい地下墓地にまた湧いたデイドラの群れを盾で殴り飛ばし、突破したいと思ったことが何度あったか。あるいは盗賊くずれに、魔術師ギルドにいるのはローブを着た事務員ばかりじゃないんだぞ、と思い知らせてやることもできます。「書記」のおかげで、そういうことも可能になったんです!

高潔な信奉者ナーリア、

スコラリウムの影響力の大きさ、ウルフシルドが広く旅をしたこと、そして彼女の名声を考え合わせると「書記」という技が完全に途絶え、今になるまで再発見されなかったのか不思議でなりません。なぜだと思いますか?

ご回答いただければ幸いです

クラグローン大使館第一特使、Rohais

グウィリム大学で言葉を交わしたある素晴らしい歴史家は「歴史は動く標的だ」と口癖のように言ってました。今日、私たちが知っていることを踏まえれば、この偉人の業績が時の流れに失われたなんてありえないように思えます。史上ウルフシルドが最もよく知られていた時期といえば、リーチにおいて彼女が教師兼治癒師だった時期であり、これは彼女が啓発者と働いていた時期のずっと後です。彼女は過去にこだわることを好まなかったようですが、わかる気もします。

ウルフシルドは書斎で長時間、倦むことなく研究を続けました。そうせざるを得ないと感じたからでもあり、そうしたかったからでもあったのでしょう。シェオゴラスのシャリドールとの交渉が決裂した時、彼女にはできる限りの荷物をまとめ、先々のことを手配し、その上で無事に逃げ出すような余裕はほとんどありませんでした。その結果あなたが言うように、タムリエル全土から忘れ去られた学問が生まれたのです。ちょっとした幸運とウルフシルドの先見の明がなければ、この秘められた知識の宝庫は永遠に埋もれたままとなっていたかもしれません。

信奉者ナーリア、

文化的、宗教的に触発されたグリモアはありますか? ラ・ガーダの剣の碑文、オルニムの血のインクルーンの杖、アッシュピットの瘴気を呼び起こす、ウォープリーストなどはいかがでしょう?

敬具、

-Lash gra-Bar、オルニム神話歴史家、付呪師

いつかそうなってほしいですね! ウルフシルドはアイベアの石の下で、ほとんど彼女だけで研究していたことを忘れないでください。彼女の呪文の多くは、とにかくうまく働かせることを目的としたものがほとんどのようです。そのため、私たちがスコラリウムの棚から回収した呪文やスキルの多くが、今日私たちが目にするような正式な呪文の多くと比べると、とても緩く、制限がないように感じられるのだと思います。しかし魔術師ギルドが本腰を入れ始めたからには、どんなことが可能になるか誰にもわかりません。

みなさん、本当にありがとうございました! どれもよい質問ばかりでした。皆さんの一日にささやかな微笑みをもたらすことができたなら何よりです。私が書く巻物の題材は、ほとんどが埃のように味気ないものばかりですが、「書記」とスコラリウムは全く異なります。

近いうちに、我々のささやかな館でお会いできるといいですね。それまで、どうかご無事で。

ランプ騎士団、信奉者ナーリア

「書記」に関する質問を共有してくれたことをESOコミュニティの皆さんに深く「感謝」いたします。そしてナーリアの話がこのエキサイティングなゲーム内新機能への理解を深める助けになっていただければ幸いです。この記事で取り上げられなかった質問があれば、公式フォーラムにお寄せください。親切なコミュニティメンバーが回答してくれるでしょう

あなたは新チャプター『ゴールドロード』で登場する新たな「書記」システムを使って、どのように能力をカスタマイズする予定ですか?

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