謎めいたウッドエルフの貴族、新たに現れたドーンウッドの支配者を自称するナンサリオン・レインと会いましょう。
元帝国書記官、ベラゴンの日記から抜粋
一夜にして新たな森が出現してから、私は状況を注視してきた。まるでヴァレンウッドが突如としてストリッド川を越え、どういうわけかウェストウィールドまで広がったかのようだ。今日、状況に興味深い進展があった。ナンサリオン・レインが、マラバル・トールのウッドエルフたちを数多く率いて、この新たな森に集落を作っている。森の中心部近くに、ヴァシャバーという街を作ろうとしている。それどころかナンサリオンは王を名乗り、あの森をドーンウッドと名づけた。
こんな展開はまったく予想していなかった!
これがスキングラード、ウェストウィールド、ストリッド谷のインペリアルの街にとって何を意味しているかは予測できない。それでも予測しなければならない。まずは、ナンサリオン・レインについてわかっていることを書き留めておこう。この後の展開がどうなるにしろ、ドーンウッドの自称「王」を中心に展開されることになるだろう。
ナンサリオンはシルヴェナールの古くからの貴族、レイン家の出身だ。第二帝国時代、レイン家はシルヴェナールを独立王国として何度も統治していたが、最期の最高顧問が死んでカモラン家がヴァレンウッドの王家として再来すると、エルデンルートの王を受け入れることを余儀なくされた。レイン家はカモラン家へ服従することに不満を持っており、権力の失墜を苦々しく思っているようだ。近年、ナンサリオンはアエラダン王の政策に対する懸念を公に表明しており、特にアルドメリ・ドミニオンとの協力には反対しているようだ。
王となったナンサリオンは、ウッドエルフの政治にハイエルフが関与することに反対を表明している。そして自分の新しい王国が、他国の戦争に巻き込まれることは絶対にない、民に約束している。戦争を回避する政策には納得できるが、ナンサリオンは「ボズマーのルーツ」を受け入れ「祖先を敬う」ことについても熱弁を振るっている。我々ウッドエルフは単なる森の子ではなく、ハートランドのエルフであるアイレイドの子孫で、継承者だと力説している。この信条がナンサリオンの新王国にとって具体的にどんな意味を持っているのかは、まだわからない。
個人的な感想を言うと、ナンサリオンは印象的な人物だ。ウッドエルフにしてはかなり背が高く、高貴な顔立ちで頭も切れる。教養もあるが、学者には程遠い。頭で考えるより、実際の行動に移すようなタイプだ。
冒険をしていた頃、シルヴェナールで実際に会ったこともあるが、きっとナンサリオンは覚えていないだろう。紡ぎ手ドスリエルのヘクタヘイムやヴァレンウッドの心臓の話を聞くため、たくさんの人々が集まっていた。ナンサリオンも居合わせていて、その物語に強く心を動かされたようだった。ドスリエルの話が終わると、ナンサリオンは妙な表情を浮かべながらしばらく遠くを見つめていた。
私はたまたまナンサリオンの近くに立っていた。「大丈夫か?」私は尋ねた。
「我々は多くを失った」、ナンサリオンは私の顔すら見ずにそう答えた。「本当の自分たちを忘れてしまった。失われたものを思い出すには、どうすればいい?」
「どういう意味だ?」私は尋ねた。「我々が何を忘れたって?」
「これが我々のすべてではないということだ」、ナンサリオンは言った。「我々の中には、それぞれ何かが欠けている… 何かが奪われたんだ。間違いない。前へ進むには、振り返らなければならない」
私は説明を求めようとしたが、そこでナンサリオンの側近たちがやってきた。そうして魔法は解けた… ナンサリオンは首を振って笑い、私を追い払って仲間たちとの会話に戻った。
ナンサリオンはあの瞬間、一体どこにいたのだろうと考えている。そして今、ドーンウッドを作ることで、何を企んでいるのだろうか。
ヴァレンウッドがかつてないほど広がったことで、この地域のインペリアルの住民には不安が広がっています。ナンサリオンが新たに集落を作ったことで、さらに緊張が高まっています。このはぐれた王は森の拡大を通じて何を企み、アイレイドの祖先崇拝はそれにどう関わっているのでしょうか? 『エルダー・スクロールズ・オンライン: ゴールドロード』をプレイして、ナンサリオンの究極の目標を解き明かす準備はできていますか?
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