南エルスウェアを故郷とする無数の悪党や無法者の中で、最も異彩を放つのが、パーフェクトパウンス号の盗賊であるザジとキャスカの2人です。
今回のキャラクター特集で、最新のDLC「ドラゴンの大地(Dragonhold)」に登場する、カリスマ性あふれるならず者のカジートたちについて学びましょう!
アエリア・レンムスの日記より
親愛なる日記へ
私は今日、波止場で非常に興味深いカジートたちに出会った。ああ、分かってるとも。
私の父でもある将軍は、街にある波止場の近くに行くことを絶対に許さなかった。
しかし、見つかりさえしなければ問題はないだろう?
何にせよ、ザジとキャスカは海賊の様にみえた!あるいは、密輸業者か何かだろう。
とにかく、彼らがすることは決して合法でないことは確かだった。
ザジは自身を船長だと名乗り、トパル海を航海している船の中でも、最も優れた船を持っていると私に言った。
彼は自分の船をパーフェクトパウンス号と呼んでいた。こんなにも輝かしい名前はあるだろうか?
ザジがいつかその船を私に操縦させてくれることを願おう!
私の父である将軍の厳しい監視さえなければ、私は偉大な海賊になっていただろう。
私の父が率いる軍団が、センシャルの地に陣を構えた時に私が得た知識から、ザジはカジートの中では小さいほうである、ダギラートの種族であることが分かった。ザジは社交的かつ活動的で、かなりの自信家でもあった。
しかし、彼の振る舞いは決して気に障るようなものではなかった。
私は、ザジの主張が傲慢であると言うより、そこにはユーモアがあるように感じた。
そして、その時のザジは間違いなく少し酒に酔っていた。
私は、父が率いる兵士たちが休日にワインを大量に飲んでいるのを何度も目撃している。
だから、人が酒に酔っているかを見分けるのは簡単だ。
私が出会ったもう1人のカジート、キャスカは、大型の戦闘猫であるセンチラートの種族だ。
彼女は悩みなど何もない様子だったが、彼女もザジと同じく自信と権威を放っていた。
私は、彼女が仁王立ちで群衆を睨み付ければ、さらに多くの戦いが終わるのではないかと思っている。
しかし彼女は、敢えて問題に介入しないことを選んでいるようにも見えた。
船長のザジとは対照的な低く、滑らかな彼女の声は、私に心地良さと安心感を与えた。
しかし、彼女がその声を利用して、花かごに潜むバネキンを脅して追い払う姿も私には想像できた。
彼女は、自身がパウンス号に乗った最初のザジの仲間であると、簡潔に説明してくれた。
そして当然のことのように「ザジが私たちを危険な目に合わせないように見張っているの」と言った。
その時の彼女はとても誇らしげだった。
* * *
親愛なる日記へ
その地の人々は、父の軍団を「センシャルの盾」と呼んでいる。
それはつまり、彼らが私たちを遂にコミュニティの一員として受け入れてくれたということだろう。
そして私は、そうしなければならない今日のように、将軍が私を監視するために配備した兵士たちをうまく振り切る方法を身に付けた。
父が私たちに荷物をまとめ、この場所へ移動するように命じてから、ようやく本当に外出する時が来た。
私は兵士たちを出し抜いてこっそり逃げ出し、パーフェクトパウンス号へと乗り込んだ。
ザジ船長は、いつもと変わらぬカリスマ性を見せ、私に会釈し華麗な身振りで私を迎え入れてくれた。
彼は本当に魅力的だ!
そして、彼は自分の船をそれは誇りに思っている。
事実、パウンス号は素晴らしい船だった。
帆が風で満たされ、岸から離れると共にみんなが雄叫びをあげている様に、私は惚れ込んでしまった。
彼は奇抜で少し風変わりかもしれないが、私たちの航海が始まった時から、彼の船長としての腕が確かなものであることは明白だった。私の父が軍団を指揮するように、彼も彼の乗り組み員たちを指揮していた。
これらの荒っぽくて乱暴な海賊たちが力を合わせて、このパウンス号の竜骨を真っすぐに保っている。
それはとても印象的な光景で、私はもう一度ザジと彼の乗組員たちと一緒に航海ができることを願っている。
あれは本当に爽快だった!
パウンス号の船首が波を切り開いて前進する中、キャスカは船長の元を離れようとはしなかった。
大柄なキャスカは、あまり言葉を発することはなかったが、前述したように、その必要がないのだろう。
ザジが命令を下せば、キャスカが少し頷き、厳格な表情を浮かべ命令を促した。
稀にザジの命令にキャスカが同意しないこともあったが、それに対して彼女は特に口論もせず、不平を漏らすこともなく、純粋に頭を振り、訂正の雄叫びを上げた。
例えば、ある時ザジが縄を掴み、船縁を確認した後に「取舵一杯!」と命じたが、キャスカは首を横に振り「面舵一杯。」と告げた。
しかし、ザジは怯むこともなく、命令が訂正されたことへの微々たる怒りも見せず、「その通り。面舵一杯」と訂正した。
船がセンシャルの港に帰港し、波止場に近づいていた時、私はキャスカと一緒に座り、彼女との時間を静かに満喫していた。
巨大なカジートの隣は非常に居心地が良かった。
「ねぇ、登ってみたい木はある?」という彼女の唐突な質問に私は驚いた。
この港、そしてセンシャルの波止場の近くにさえ木なんて1本も生えていなかったので、彼女が何を言いたいのか分からず、私は答えに戸惑った。
彼女は、カジートではない私でも分かるように言葉を言い換え、答えに困る私を安心させた。
「アエリア、あなたはどんな人生を歩んでいきたいの?」私はどう答えればいいか全く見当もつかなかった。
今まで生きてきた中で、こんな質問を投げかけてきた人は一人もいなかったからだ。
しかし、突然頭の中に答えが浮かんだ私は「人々を救いたい」と言った。
「父のような兵士として、もしくはザジやキャスカのような海賊として、人々を救い冒険がしたい。
バカげてるって笑われるかもしれないけど、これが私がしたいこと!」と説明した私にキャスカは頷き、「悪くないんじゃない」と言った。
そうして彼女は頭を下げ、目を閉じ、眠りに就いた。
何て素晴らしい日だったんだろう!
* * *
親愛なる日記へ
私の父、将軍は、私を使役することに決定した。
しかし、父が私を認めたとは言い難い。
私が持つザジやキャスカのようなカジートとの繋がりを利用し、カジートとセンシャルの盾の間で仲裁を行う、言わば大使のような役割をするよう、父が命じてきたのだ。
恐らく父は、私の出入りを把握するためにこの命を授けたのだろうが、私はそれを光栄なことのように感じていた。
そして今では、ザジとキャスカは私の大親友だ。常に言い争いをしている2人だが、互いに誠実でもある。
ザジは仲間を尊重し、仲間の幸福を気にかけ、そして常に最高の冒険に目を光らせている。
彼の気分が高揚すると、仲間の気分も高揚するのだ。
ザジの狡猾さと元気の良さに対し、パウンス号を海に浮かせているのがキャスカだ。
彼女が船を良好な状態に保ち、命令を下し、仲間に支払いをする。
彼らの安全を守るのも彼女の役目だ。
不公平な状況ではどうかわからないが、正攻法で彼女に敵う者はいないだろう。
この2人を除き、これほど上手くパウンス号を扱える者はいない。
***
この進取の気性に富んだカジートは、利益を上げることはもちろん、無法地帯と化した南エルスウェアを生き残るために過酷な挑戦に対峙しています。
罪の意識をあまり持たず、高速船を持つ彼らには、多くのチャンスが舞い込むことでしょう。
ザジとキャスカに聞いてみてください。
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