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ロアマスターの保管庫 果てしなき保管庫

新たに導入されるロアマスターの保管庫では、マスター・マルケストがアポクリファの果てしなき保管庫についての知識を授けてくれます。

私の名はマルケスト。果てしなき保管庫のマスターだ。正直に言って、古遺物収集家のベネレから参加の申し出を受けた時はかなり驚いた。私はちっぽけな研究者だ。果てしなき保管庫で過ごすことで多くを学びはしたが、ニルンやアポクリファ、そしてそれ以外の広い世界を見渡せば、私などよりも遥かに優れた学者たちが見つかるだろうし、そうした者たちのほうがこのフォーラムでの質問の回答者にずっとふさわしいと思う。

とはいえ、自分の仕事について話すチャンスをもらえたのは光栄だ。果てしなき保管庫はハルメアス・モラの領域アポクリファの奥深くに埋もれた、広大な知識の貯蔵所だ。実際のところ、私はとても豪華な蔵書庫の管理人と言っていい。

あなたがたもご存じだとは思うが、最近保管庫はソアト・レプリカヌムという強大なデイドラの君主の侵略を受けた。保管庫は厳しい状況にある。今日の質問に対する私の回答をきっかけとして、力と意欲のある人々がアポクリファに我々を訪ねに来てくれることが私の願いだ。無粋な話だが、我々は人手を求めている。

とにかく、私は保管庫のマスターとして果てしなきものについて考えてきた。今日はあなたがたの質問について考えてみたい。では始めようか。



こんにちは、マスター・マルケスト。

タムリエルを脅かした定命の者や怪物、さらに他のデイドラまでもが果てしなき保管庫で再形成されることがいかにして可能なのか、気になっています。彼らは記憶を保った正確なコピーなのでしょうか、それとも単に他の生物を模倣する怪物なのでしょうか?

あなたの解答に、期待と恐れを同時に抱いています。

―魔闘士パラティン・アブセンティス・ヴェサヌス

魔闘士殿、質問は果てしなき保管庫でどこかの棟にある書物が誤って破壊されたとき、なぜ修復できるのかということか? それとも、例えば不注意な研究者が本にのめり込んでいる最中、崖から真っ逆さまに転落したときに生き返らせることだろうか? それならばアポクリファの領域では全く普通のことだ。

果てしなき保管庫に入った全ての物体や人間は、索引によって登録される。運命の糸が索引と登録内容を結びつける。糸が切れると、切れる直前の登録されたコピーが索引に復元される。何事もなかったかのように。あれはコピーではないし、再形成でもない。あれは本来の物自体だが、運命の線沿いの異なる瞬間から現れているのだ。

保管庫では日常的な出来事だが、確かにとてつもなく強力だ。運命の線はハルメアス・モラの特殊能力だから、他の場所でもこういうことが可能かどうかはわからない。



ごきげんよう、セルヴァル。

果てしなき保管庫に住むインクの怪物はデイドラと考えられているのだろうか? デイドラとして召喚することは可能だろうか? もちろん、あのようなまがい物を私のコレクションに含めることはないが、脱出を防ぐための新しい囲いのテストに利用できれば、私が求める標本を実際に入手した時に役立つのではないかと思うのだが。

―エリスターンウェ

ああ、マリグラフィか。あれは私が名づけた。話に聞くだけなら素晴らしいものに思えるかもしれないが、それも実態を理解するまでのことだ。あの奇怪なデイドラ的存在は生物を模倣する性質を持ち、デイドラの君主、ソアト・レプリカヌムによって作り出された。

あれはある意味でデイドラだ。なぜならマリグラフィはソアトだからだ。そしてソアトはマリグラフィだ。彼女は自らのニミックを分割し、強力なデイドラの魔術を保管庫の書物のインクと組み合わせる方法を編み出した。この神秘的な封入により、彼女は無限の数の生物を出現させることができる。

実に興味深いことだ。というのもあれはソアトによって直接生み出されたのではなく、ページという媒介に彼女の力が込められたものだからだ。つまり、ソアトが恐るべきハイロックの獣に関する物語からマリグラフィを作ったならば、その獣はかなりの力を持つだろう。だが本に書かれているのが大人しい鹿であれば、生まれてくるマリグラフィもそのような性質を持つことになる。

つい研究者の癖が出てしまったな、申し訳ない。あなたの質問に答えると、私は他のモラの信者たちと限られた試験は行った。マリグラフィは保管庫の外で生きられないようなのだ。おそらくこれはソアトがマリグラフィを作るために用いた魔術の機能によるものだろう。マリグラフィは厄介だが、私ともどもここから出られないのはありがたいことだ。



やあ、マルケストさん、

ソアト・レプリカヌムは私の理解によればデイドラだが、どういう種類のデイドラなのだろうか? まるであれはガラスが生命を得たかのように見えるが…

―セイダ・ニーンのシアンドル卿

やあ、シアンドル卿。

学者と一般人を問わず、デイドラの領域を出身とする生物を分類する欲求に駆られるのはしごくもっともなことだ。実際、研究者としてまた蔵書庫管理人として、それが私の仕事の大部分なのだから! しかしソアトは、アービスが我々が夢にも見ないような不思議と恐怖で満たされているということの証左だと言える。

ソアトはデイドラ社会の頂点に近い、希少な空間を占めている。それはデイドラ公よりも一段階下の位置だ。彼女はデイドラの君主であり、多くの君主と同じように、渦巻く無限の虚無のどこかに自分の領域を有しているに違いない。デイドラ公は数えるほどしかいないが、定命の学者に知られているデイドラの君主は何十体もいる。もしかすると、体験を文字に書き記す人間と遭遇したことがないだけで、無限に多くのデイドラの君主が存在するかもしれない。

ソアトは、デイドラがその本性からして説明不可能であることの証明だ。彼らは我々には永遠に理解できないかもしれない目的、思考、文化を持っているのだ。



こんにちは、マスター・マルケスト。

ここ数年間、私は小次元の研究を試みてきました。この「果てしなき保管庫」は小次元と見なしてよいのでしょうか? あるいは広大な蔵書庫というこの場所の目的は―最近出現しているという怪物の話はおくとして―小次元の内部で再現しうるものなのでしょうか?

―レヤウィン魔術師ギルドの学生、ディリネス

新米の魔術師が行うには独特かつ野心的な研究だが、ぜひ頑張ってもらいたい。時には、目の前のものよりも先を見なければ真理には到達できない。あなたの2つの質問に対しては、両方ともイエスであると答えよう。

果てしなき保管庫はアポクリファのより広大な折り目の内部に横たわる、二次的な領域だ。学者として我々も清潔で整理の行き届いた状態にしておきたいのだが、事情は複雑だ。十分な力さえあれば、多くのデイドラが領域を作り出せる。ドレッドの公文書保管人デノゴラスの著作を参照してもらいたいが、この人物はそのような実例を37,000件記録したと主張している(私の考えでは、実際にはこれより遥かに多いだろう)。

多くのデイドラ的生物にとって、領域を作ることは多大な労力を必要とする行為であり、次元や小次元は何千も存在するとはいえ、その大部分はかなり小規模だ。強大なデイドラ公の領域はこの限りではない。こうした生物たちが遥か過去に有していた計り知れない力は、原初の種子の周囲に広大で、ほぼ無限の領域を形成した。

数多くの神秘学研究者が述べていることだが、領域とはデイドラ公である。そしてデイドラ公とはその領域である。モラのちょっとした気まぐれで、アポクリファの海は渦を巻き、隠された色彩の霧は晴れる。何世紀も前に広大なアポクリファの内側に作られた下位領域である果てしなき保管庫もまた同様なのだ。

若きディリネスに助言をしておきたい。ソアト・レプリカヌムの影響抜きで保管庫を再現することを本当に望むのであれば、私を訪ねてきてくれ。避けるべき本を見分ける術を教えてあげられると思う。



高名なるマスター・マルケストへ、

名家テルヴァンニを代表して、私イナリが一つ伺いたい。ハルメアス・モラはコールドハーバーとの契約協定によりニルンに関与することを妨げられていながら、いかにして運命の糸に対して、また果てしなき保管庫にこれより起きるであろうことに対してあれほどの権威を持ち、さらにはムンダスに対してもあれほどの影響力を有しているのだろうか?

―イナリ・テルヴァンニ

グレートアイは確かにきわめて強大ではあるが、あなたはおそらく、グレートアイが持っていない、あるいは求めていない力を彼のうちに見ているのではないだろうか。「ハルメアス・モラは見て、そして知る」とよく言われるが、これは不可避の知者の役割を正しく言い当てていると思う。彼は観察し、記録し、学ぶのだ。

モラが行わないのは、運命の糸それ自体を曲げ、変化させることだ。あれだけの力を持っていても、モラは運命の流れに直接干渉することはできない。私が知る限り、それは不可能なことなのだ。グレートアイは他のデイドラ公と同じように行動しなければならない。あなたのご指摘どおり、ニルンに関する協定の制約として、彼は主に定命の密偵を代理人に立て、それを通じて行動する。ハルメアス・モラは我々よりも先に川の流れる方向を見るが、彼もまた私やあなたと同様、運命の急流に自ら乗らなければならないのだ。それはささやかながら安心できる材料と言えるのではないだろうか。

果てしなき保管庫に過去に起きた、あるいは起きえた重要な出来事についての文書が所蔵されているのなら、そうした記録の中にはおそらく伝説上の人物やアーティファクトに関する情報も含まれているのでしょう。それが事実なら、また果てしなき保管庫からそうした情報を引き出しても差し支えないのであれば、クリサミアというアーティファクトが現在どこにあるのか、そしてこれの不明瞭な起源を解明するような手がかりを(仮説や物語だけでも)教えていただくことは可能でしょうか?

―聖エレイドン騎士団、グラティアス卿

もちろんだ。クリサミア。クレイモアとも呼ばれる両手持ちの大剣だ。神話紀にアステリー・ベデルという名の高名なブレトンの刀鍛冶によって作られた。この女性は実績ある鍛冶師で、人間とエルフ両方の技術を使って作品を製造することを喜びとしていた。ここまでは確実にわかっている。この剣の中心部には彼女の作であることを示す刻印が見られるからだ。最初期のブレトン文化にまで遡る、魔術師の結び目の刻印だ。

上質だがいずれ朽ち果てる定めの剣が「英雄たちの剣」へと変わっていった経緯の大部分は、果てしなき保管庫の外にある。明らかに、剣はブレトン社会におけるエルフの祖先の魔術の影響を受け、持ち主を変えるごとに新たな付呪を帯びていった。剣はハイロック君主としてのクラン・ディレニの役割を確保するための戦争で用いられ、また最初のオルシニウム陥落の時もそこにあった。剣の防御的付呪は強化改変され、リベンスパイアーのフェルサンダー巨人クランの長期攻囲で持ち主を守った。また、この剣はグレナンブラ湿原の戦いでも小さいながら重要な役割を果たした。

申し訳ないのだが、この剣が今日どこにあるのかは、保管庫の記録を綿密に検討しても明らかにはならなかった。ご自分で調べたいのであれば、私の推測はエボンハートのダークエルフ研究者とアラバスターのカジート盗品商の間に交わされた一連の手紙を基にしている。どちらかの人物が、剣の現時点での在りかについて手がかりを持っているかもしれない。

しかし行動するなら急いだほうがいいだろう。あの剣はどんな定命の者の手にも、長い間留まることはないのだから。



熟練の冒険者や探検家、英雄といった、オブリビオンで遭遇する危険の大半に対してすでに備えているような人々に忠告を与えてもらいたいのだが、果てしなき保管庫で出会う危険の中で最も予測のつかないものは何だろうか? 私は新米たちによく言い聞かせているのだが、「お前を殺しに来るのは、見えているハジ・モタではない」のだから。

―ラルティン

手始めに、私なら慢心に気をつけるだろう。それ以外では、保管庫で最も予測のつかない最大の危険とは、思いもつかないようなものだろう。アポクリファの知識と名高い書物の領域であるこの場所にふさわしくないと思えるものは、ほとんどの場合あなたに殺意を抱いている。

おお、それから保管庫があなたの周囲にアリーナを形成した時は気をつけたほうがいい。個人的な経験から言うのだが、攻撃それ自体では死ななくても、蔵書庫下層の地下深くまで落とされてしまうからな。



ごきげんよう、自由なるマルケストよ、

果てしなき保管庫には書かれた言葉だけではなく、過去と現在、そして可能的未来が貯蔵されている。偉大なるヴァテシュラン、エオイノラやアラガッチの英雄譚、ボズマーの紡ぎ手の魔法のおとぎ話といった口承の物語も入っているのだろうか? もしあるなら、それらはどのように保管されているのか? 現実に起きたが、語られることのなかった物語はどうなっているのだろうか?

―リーチの民の歴史家にして学者、クラン・ファイアウルフのティロシュ

ある意味では保管されているが、されていないとも言える。私はあなたが言及したものやそれ以外の文化における口承の伝統には深い敬意を払っている。しかし果てしなき保管庫は何よりもまず、アービス中から集まった文書の記憶でしかない。

そうした物語の一部は少数ながら、研究者による観察記録として、あるいは実演者に向けた指示を記したメモとして、保管庫に所蔵されている。だがあなたもきっと同意見のことと思うが、捉えがたい口伝の技術をページの上の文章に翻訳することで、多くのものが失われてしまっている。



おそらくはマスター・マルケストに向けて、

あなたの「果てしなき保管庫」というのが「かつて存在したもの、あるいは存在しえたもの」全ての記録を所蔵しているのなら、当然のこととして、私のあなたに対する質問もすでにそこにあるのではないですか? それが正しいと仮定して、教えてもらいましょう。私の質問に対する答えは何ですか?

―幻影術師にして懐疑論者、親指二本のベニー

どの質問かな? あなたは可能的にも現実的にも、とても数多くの質問をした。筋の通ったものもあれば、そうでないものもあった。全てを書き記すことはしないが、暇があれば『無限の問いと豊潤なる可能性』という本を調べてみたまえ。全ての質問はそこに載っている。

だが、そんなことは大事ではない。なぜなら、理屈をこねるようだが、私が今羊皮紙にペンを走らせて書いているこの言葉があなたの質問に対する答えである、というのが明らかな解答だからだ。正直に言わせてもらうが、あなたは『理論的解明』を読み込んだことがないのではないだろうか。



ふむ。どうやらつい興奮してしまったようだ。それでは、今回の書簡でのやり取りはここまでにするとしよう。皆さん、質問を寄せてくれたことに感謝している。私の回答を面白いと感じてくれたことを願っている。では果てしなき保管庫で再会しよう。

果てしなき保管庫を取り巻く無数の謎に関して質問を投稿してくれたESOコミュニティに心からの感謝を捧げます。まだ質問したいことがありますか? 公式フォーラム(EN)でコミュニティのメンバーにあなたの質問を送りましょう!果てしなき保管庫で待ち受ける敵と戦い、無限の富を手に入れる準備はいいですか?

「果てしなき保管庫」はESOプレイヤー全員に提供される無料の新規PvEアクティビティで、第40弾アップデートの基本ゲームパッチと共に、PC/Mac向けに10月30日(北米時間)に登場します。

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